GF/PA6射出成形材のX線CT再構成画像

複合材料の一般的な機械構造物への適用には,強度や剛性だけでなく複雑形状に成形できることが求められます。そのため不連続繊維で強化した複合材料の研究開発が世界的に進められています。しかし,その機械的性質は,繊維の長さや配向分布といった材料内部の微視的な構造に強く依存します。そこで,材料の複雑な微視構造をモデリングするとともに損傷進展過程を考慮することで,材料全体のマクロな剛性や強度などの重要な機械的性質を解析的に予測する技術を開発しています。

そのほか,初期繊維き裂を有するCFRP積層板(スリット材)や,CFRPフォームコアサンドイッチ材などの複雑な微視構造をモデリングして,マクロな剛性や強度などの機械的特性を予測することを試みています。

(代表論文)

  • Shigeki Yashiro, Tatsuya Okuda, Keiji Ogi, Masaaki Nishikawa, Hiroto Nagai. Simple approach for modeling unidirectionally arrayed chopped strand laminates via the extended finite-element method. Composite Structures, Vol. 229, 111457 (2019).