CFRP/CFRP接着継手に埋め込んだFBG光ファイバセンサー

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に代表される先進複合材料は,比強度・比剛性といった機械的特性において従来の構造材料より大幅に優れているため,近年,航空宇宙分野を中心に構造部材への適用が広がっています。これらの複合材料構造物に対し,健全性を評価・保証するヘルスモニタリング技術の確立が強く求められています。特に,CFRP積層板の応力集中部では層内き裂と層間はく離が混在する複雑な損傷形態が現れ,その損傷の評価は構造物の健全性確保に不可欠です。このような社会的要請に応えるべく,FBG光ファイバセンサを用いたCFRP積層板の損傷モニタリングに関する研究を推進しています。実験でセンサによる損傷検出を実現するだけでなく,詳細な数値破壊シミュレーションと,センサ応答を利用した逆問題解析に基づく損傷同定手法を提案しています。

(代表論文)

  • S. Yashiro and T. Okabe. Compos Part A, Vol. 42(12), pp. 1962-1969 (2011)
  • S. Yashiro et al. Compos Sci Technol, Vol. 67(2), pp. 286-295 (2007)
  • S. Yashiro et al. Compos Sci Technol, Vol. 65(3-4), pp. 659-667 (2005)