CFRPクロスプライ積層板の円孔周囲に生じた疲労損傷の軟X線写真

CFRPの疲労特性は金属材料と比較して優れていますが,破壊に至る過程で材料の内部には様々な損傷が発生します。実構造物では長期耐久性を担保しなければならず,その評価には高サイクル疲労損傷を予測することが欠かせません。そこで,積層板の各層を板要素でモデル化し,各層を結合力要素で連結した有限要素モデルを用いるとともに,損傷力学に基づく疲労損傷則を結合力要素に適用することで,複数のき裂が同時に進展する積層板の高サイクル疲労損傷を予測する解析を実現しました。さらに,FBG光ファイバセンサを利用したCFRPの疲労損傷モニタリングも行っています。

(代表論文)

  • T. Okabe and S. Yashiro. Compos Part A, Vol. 43(3), pp. 388-397 (2012)
  • 矢代茂樹. 材料, Vol. 60(5), pp. 425-431 (2011)