(左)き裂を有するAl平板における超音波の伝搬映像

(右)トポロジー最適化による損傷同定結果

航空機をはじめとする輸送機械や社会インフラの安全・安心のためには,損傷を定量的に評価する非破壊検査技術が必須です。超音波伝搬の映像映像では損傷からの散乱波を容易に確認できますが,損傷の定量評価には至っていません。そこで我々は,構造最適化の一つであるトポロジー最適化を応用することで,超音波の伝搬映像から損傷を同定する手法の開発に取り組んでいます。本手法では, 超音波の伝搬映像を再現するような設計領域中の損傷パラメータ分布を数理最適化によって推定します。本手法の実現により,目視検査では確認できない金属材料の内部き裂や複合材料の層間はく離の定量評価を目指しています。

(代表論文)

  • Kazuki Ryuzono, Shigeki Yashiro, Hiroto Nagai, Nobuyuki Toyama. Topology optimization-based damage identification using visualized ultrasonic wave propagation. Materials, Vol. 13(1), 33 (2020).